やめる勇気とやめない勇気

 例えば、何かの組織の役をしているとします。自治会の会長とか、仕事のプロジェクトリーダーとか。特別な役職でなく、普通の会社員でもあてはまると思います。

 精力的に役割をこなしていたのですが、とある事情のため、その責務を全うすることが難しい状況になりました。

 このとき、無理をしてでもその役を負い続けるべきか、すぱっと辞めて、後任に任せるべきか。やめるべきか、やめないべきか。

 結論は人それぞれでしょう。がんばって続けた方が良いという人もいれば、後任に任せた方が周りのためにもなるという人もいるでしょう。
 さて、どうするべきか。

 たまには。
 そう、たまには冒険してみよう、というのが、今回の裏テーマです。

 自分の出した結論と、逆の選択をしてみましょう。
 がんばって続ける選択をした人は、やめた場合の処置に自信がない可能性があります。続けることに比べて、ですけど。その後の自分の評価とか、もし評価が落ちてしまったときに、盛り返すことが出来るのか、とか。

 やめる選択をした人は、続ける自信がない可能性があります。やめることに比べて、ですけど。これだけでも手一杯なのに、もう一つ大変なことが起こったのだから、どちらかに絞らなければやれそうにないとか、そんな時間を確保できない、とか。

 二つを比べて、何とかなりそうな方を普通は選択しますよね。
 かっこいい人は、周囲の予想を裏切って、逆の選択をしたりしますが。

 そう。そういう選択をしてみましょう、と言うことです。自分に出来そうもない方を選択してみましょうと。自分に出来そうもない方というと悔しいですから、素直に考えて出した結論の、逆をしてみましょう。

 いままでの自分の決断がどちらかに偏っていたならばなおのこと。
 自分の能力の幅が広がるかもしれません。
 うまく乗り越えられれば自信がつきます。
 乗り越えられなくても、必死になって周囲に相談をしたりするでしょうから、人間関係を新たに構築できる可能性があります。

 そしてなにより、今までにない視点をもてるようになります。これが一番のポイントです。

 自分の考えに無い結論を選択するのは勇気のいること。やめる勇気もやめない勇気も、自分の考え通りの決断であれば「当然の行動」であって「勇気」ではないのです。
 もちろん状況によっては、その決断は「無謀」ということにもなるわけですが・・・

 その辺りは周囲の人に相談すれば解決します。本当に無謀ならば、相談する人のほとんどが止めてくれるでしょうから。

 では、その辺りにも気をつけつつ、新しい自分を発見するチャンスを逃さないよう、日々心がけていきましょう。

制作・著作 宗教法人正太寺